人工透析室
人工透析室のご案内
当院透析室は昭和49(1974)年8月に開設。平成15(2003)年に16床、17(2005)年には新病院開院と共に20床体制で治療に当たっております。 慢性腎不全患者様はもちろん、急性腎障害により一時的に血液透析を行う患者様への治療体制も調えており、その他様々な血液浄化療法に精通したスタッフにより治療を行っております。 |
血液透析療法とは
腎機能が低下し、本来の腎臓としての仕事(身体の中で作られるゴミや尿を造り排泄する)が出来なくなると、頭痛や嘔気、食欲不振や浮腫みなどが起こります。これらの症状を緩和し、出来るだけ正常な状態へ身体を整え腎臓の変わりを行う治療を人工血液透析と言います。 当院では通常の血液透析(HemoDialysis : HD)に加え、世界的にも注目を浴びている血液透析ろ過(HemoDiaFiltration : HDF)を、日本透析医学会のガイドラインに則り、超純粋透析液を用いたオンラインHDFとして行っており、患者様への安全・安心した透析治療を提供できるよう努めています。 |
オンラインHDFとは
血液透析ろ過は、通常の血液透析に加えより広範囲の老廃物を除去することが出来る血液浄化療法です。 昔は薬剤としての補充液が用いられており、補充量としては8-10L程度と少量でしたが、現在では24~60L、必要であれば更に大量の補充液を用いて治療に当たることが可能となりました。 この治療を行うに当り、用いる補充液は無菌・無毒素状態でなければなりません。これを達成するために、当院では専任の臨床工学技士を筆頭に、毎月の水質検査や日々の品質管理を行い、万全の体制で治療に当たっています。 現在、当院では12台の血液透析装置がHDFを行うことが可能であり、患者様のニーズや生活の質向上のためのテーラーメイドな治療が出来るよう努めています。 |
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フットケア
透析導入年齢の高齢化や、透析をすでに受けている患者様で高齢の方は、外出時間の減少や運動量の低下により足の筋力の低下や巻き爪などが発生します。その様な現状を踏まえ、ここ数年透析医療ではフットケア(足の観察)がとても重要視されています。 当院でも看護師によるフットケアを通じて、患者様の状態把握に努め、不慮の四肢切断などを未然に防ぐ取り組みを行っております。 また、検査室とも連携し、定期検査として下肢エコーやABI(足関節上腕血圧比)を行っており、下肢の動脈硬化の早期発見・治療に努めています。 |
食事指導
食事は生きる上で欠かすことの出来ない活動の一つです。透析患者様は食事に関し健常者と比べ「食塩・水分のコントロール」「カリウムを含む食材の制限」「エネルギーの摂取と3台栄養素のバランス」をしっかり考えた上で生活をしていただく事になります。これらは患者様だけでは難しく、その為に当院では管理栄養士により個々の栄養状態にあった栄養指導が出来るように連携を取っています。 |
透析合併症への取り組み / その他の血液浄化療法
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透析合併症への取り組み 当院では循環器内科・整形外科・消化器(内科・外科)・眼科と連携し、多くの合併症治療に対応出来るよう体制を組んでおります。 その他の血液浄化療法 維持血液透析以外にも、下肢閉塞性動脈硬化症(ASO)に対するLDL吸着(リポソーバ)や潰瘍性大腸炎に対する血球成分除去療法(G-CAP)、エンドトキシン吸着(PMX)、急性腎障害により血液浄化が必要な患者様への持続緩徐式血液透析ろ過(CHDF)を行うなど、慢性腎疾患以外の治療に対しても積極的な連携体制を組んでおります。 |
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スタッフ構成
担当医:2名 |
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当院での外来透析をご希望の患者様へ
現在の透析病院から当院の外来透析へ転院をお考えの方は、当院地域連携室(06-6584-5835)へお電話をして頂き、当透析室医師の診察予約、及び透析室の見学予約を取って頂き、見学時に透析室看護師、及び臨床工学技士との面談を行って頂きます。 |
透析医療の自主機能評価指標について
日本透析医会の透析医療の自主機能評価指標に基づき当院の指標を公開します
2021年3月31日現在
評価指標項目 | |
Ⅰ.施設の設備 1.施設の設備 |
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①.施設の種別 | 病院 |
②.(有床の場合)病床数 | 135床 |
③.ペーシェントステーション台数(透析ベッド数) | 19台 |
2.施設の設備 | |
①.準夜透析の可否(21時以降終了) | 不可 |
②.透析室の終了時間(通常時の最終透析回収時間) | 15時 |
③.オーバーナイト透析の可否(日をまたがる透析で6時間透析以上) | 不可 |
④.在宅血液透析の可否 | 不可 |
⑤.オンラインHDFの可否 | 可 |
⑥.シャント手術の可否 | 不可 |
⑦.PTAの可否 | 可 |
⑧.障害者自立支援医療機関かどうか | 自立支援医療機関ではない |
⑨.処方の区分(院内処方・院外処方) | 院外処方 |
⑩.腎代替療法実績加算の有無 | ない |
⑪.下肢末梢動脈疾患指導管理加算の有無 | ある |
3.医療スタッフの状況 | |
①.透析に関わる医師数 | 常勤:1人 非常勤(週1回以上勤務):1人 |
②.透析医学会会員の医師数 | 1人 |
③.透析専門医の人数 | 0人 |
④.透析技術認定士の人数 | 1人 |
⑤.透析に関わる看護師数 | 常勤:4人 |
⑥.腎不全看護認定看護師の人数 | 0人 |
⑦.慢性腎臓病療養指導看護師の人数 | 0人 |
⑧.透析に関わる臨床工学技士数 | 常勤:4人 |
⑨.血液浄化専門臨床工学技士の人数 | 0人 |
⑩.認定血液浄化臨床工学技士の人数 | 0人 |
⑪.透析に関わるメディカルソーシャル-ワーカーの人数 | 常勤:2人 非常勤(週1回以上勤務):0人 |
⑫.管理栄養士の人数 | 常勤:2人 非常勤(週1回以上勤務):0人 |
Ⅱ.患者の状況 | |
①.外来HD患者数 | 16人 |
②.外来PD患者数 | 0人 |
③.外来透析患者に対する後期高齢者患者の比率 | 50% |
Ⅲ.治療指標(外来HD患者対象) | |
①.腎性貧血管理(Hb 10.0g/dl以上の比率) | 83% |
②.P管理(P 6.0mg/dl以下の比率) | 76% |
③.PTH管理(iPTH 240pg/ml以下、あるいはwhole PTH150pg/ml以下の比率) | 100% |
④.透析時間(4時間以上の患者の比率) | 82% |
⑤.透析時間(5時間以上の患者の比率) | 5.8% |
⑥.透析時間(6時間以上の患者の比率) | 0% |
⑦.透析量(Kt/V 1.2以上の比率) | 100% |